術前のホルモン療法およびゾレドロン酸投与の併用療法

じゅつぜんのほるもんりょうほうおよびぞれどろんさんとうよのへいようりょうほう

適応症: 閉経後のホルモン感受性の乳がん（長径が5cm以下であって、リンパ節転移および遠隔転移しておらず、かつ、エストロゲン受容体が陽性であって、HER2が陰性のものに限る）

療養内容: 乳がんの手術を行う前に、女性ホルモンであるエストロゲンの分泌を抑えるホルモン療法（内服薬）に加えて、ゾレドロン酸という薬剤の点滴も併せて行う療法です。ホルモン療法だけの場合と比べて、腫瘍の縮小効果を高めることをめざします。腫瘍をより小さくできれば、乳房の切除範囲の縮小や乳房の温存が可能になる場合があり、全摘手術だけでなく、治療の選択肢を増やすことができます。対象となるのは、ホルモン療法が効くタイプの閉経後の場合であり、ハーツーというがん遺伝子はもっておらず、がんの長径が5cm以下、などにあてはまる場合です。ゾレドロン酸は、乳がんの術後のホルモン療法に加えることで再発や転移を抑える効果が明らかにされており、術前ホルモン療法でも効果が期待されています。

※データ収集は2012年7月1日より行っているため、実際の開始時期とは異なる場合があります。