先進医療の費用
先進医療にかかる部分は全額自己負担
先進医療を受けた場合、先進医療部分の費用は全額自己負担になります。金額は、技術や医療機関ごとに異なります。
先進医療に伴って受けた検査や投薬など、通常は保険診療として認められている部分には、公的医療保険が適用されるため、保険給付額を除いた一部負担額を支払います。
(例)総医療費が100万円、うち先進医療技術部分の費用が20万円だったケース
- 先進医療技術部分の費用20万円は、全額を患者が負担します。
- 通常は保険診療で行われている部分*(診察、検査、投薬など)の費用は、公的医療保険が適用されるため、保険給付額を除いた一部負担金を支払います。
※公的医療保険が適用される部分については、一定の自己負担額を超えた場合、高額療養費制度が適用されます。
先進医療の費用と実施状況
厚生労働省・先進医療会議における「令和4年度実績報告」の数値です。費用は先進医療の種類や医療機関によって異なります(2021年7月1日から2022年6月30日の間の実績です)。各医療技術によって、数百万円と高額から、数万円といったものまでさまざまです。いずれにしろ、公的な医療保険が適用されないだけに、内容をきちんと理解したうえで納得して受けることが大切です。
利用件数の多い先進医療
順位 | 先進医療技術名 | 実施件数 | 1件あたりの自己負担金 (平均の技術料)*1 |
---|---|---|---|
1 | タイムラプス撮像法による受精卵・胚培養 | 15,832件 | 3万2,558円 |
2 | 子宮内膜刺激術 | 1,814件 | 3万3,546円 |
3 | 強拡大顕微鏡を用いた形態学的精子選択術 | 1,516件 | 1万5,460円 |
4 | 陽子線治療*2 | 1,293件 | 269万2,988円 |
5 | ヒアルロン酸を用いた生理学的精子選択術 | 847件 | 2万5,984円 |
6 | ウイルスに起因する難治性の眼感染疾患に対する迅速診断(PCR法) | 764件 | 2万8,388円 |
7 | 術後のアスピリン経口投与療法 | 681件 | 1,534円 |
8 | 子宮内細菌叢検査 | 585件 | 6万5,518円 |
9 | 重粒子線治療*3 | 562件 | 316万2,781円 |
10 | 子宮内膜受容能検査 | 535件 | 12万3,438円 |
1件あたりの自己負担金が高額な先進医療
順位 | 先進医療技術名 | 実施件数 | 1件あたりの自己負担金 (平均の技術料)*1 |
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1 | 周術期デュルバルマブ静脈内投与療法 | 18件 | 568万6,808円 |
2 | 自己軟骨細胞シートによる軟骨再生治療 | 3件 | 404万5,186円 |
3 | 抗腫瘍自己リンパ球移入療法 子宮頸がん | 2件 | 381万2,354円 |
4 | 重粒子線治療*3 | 562件 | 316万2,781円 |
5 | 重粒子線治療(非小細胞肺がん) | 3件 | 305万4,333円 |
6 | 陽子線治療*2 | 1,293件 | 269万2,988円 |
7 | シスプラチン静脈内投与および強度変調陽子線治療の併用療法 | 15件 | 225万400円 |
8 | 陽子線治療(根治切除が可能な肝細胞がん) | 15件 | 160万円 |
9 | インターフェロンα皮下投与およびジドブジン経口投与の併用療法 | 7件 | 133万2,301円 |
10 | LDLアフェレシス療法(閉塞性動脈硬化症) | 2件 | 130万1,490円 |
- 厚生労働省・先進医療会議「令和4年度実績報告」をもとに当社にて試算。
- この「陽子線治療」の適応症は、「頭頚部腫瘍(脳腫瘍を含む。)、肺・縦隔腫瘍、消化管腫瘍、肝胆膵腫瘍、泌尿器腫瘍、乳腺・婦人科腫瘍または転移性腫瘍(いずれも根治的な治療法が可能なものに限る。)」となります。
- この「重粒子線治療」の適応症は、「肺・縦隔腫瘍、消化管腫瘍、肝胆膵腫瘍、泌尿器腫瘍、乳腺・婦人科腫瘍または転移性腫瘍(いずれも根治的な治療法が可能なものに限る。)」となります。